映像表現論U演習 2000年度後期創作演習 作品紹介
2000年度後期準グランプリ受賞
SPACE PRODUCTION 作品   

Who is God?



▲公開時ポスター

■スタッフ:
  原案・CG・監督/佐藤浩一郎
  脚本/渡辺将成
  撮影・照明/佐藤裕介・佐藤浩一郎
  車両/朴完穆
  制作進行・演出補/雪野良介
  制作会議BBS設置・管理/佐藤裕介

■キャスト:
  五十嵐龍鬼(主役・ロボットの研究者)/渡辺将成
  早乙女(五十嵐の友人)/佐藤浩一郎
  山田定雄(五十嵐の同僚)/雪野良介
  ドライバー /朴完穆
  桜井志郎(五十嵐の旧友)/絹山正和

■原案: 『Who is God?』佐藤浩一郎 

■SPACE PRODUCTION 制作会議BBS

SF/特撮ドラマ『Who is God?』 18分

作品の概要: 

 テーマはタイトル通り、「神とは誰か?」ということを主人公と共に視聴者側にも考えてもらおうという作品です。事故で友人を失った主人公が、「神はおれたちに何をしてくれたか?」という疑問にかられ、「神とは何か?」という答え無き問題に自問自答を繰り返す。「神の存在そのものを否定するために、「APF‐CAI」というロボットをつくりあげていくが、その先に待っていた悲劇とは…。

あらすじ:

 ある日の深夜、桜井志郎が帰宅途中に車にはねられて命を落とす。志郎の昔からの友人である五十嵐龍鬼は、親友の死にショックを受け、以降、研究の仕事にも力が入らなくなっていた。そんなとき、五十嵐の研究室を訪れた早乙女の「神様」というひとことで五十嵐は激昂し、「神なんかこの世で最もエゴイストでサディスティックな存在じゃないか」と言い放ち、神を否定するために「APF‐CAI」なるロボットをつくることに没頭する。2年後、「APF‐CAI」は、完成しプロトタイプが姿を現す。
 「APF‐CAI」は学習能力により成長し、人間にとって危険な仕事や正確さを求められる仕事に威力を発揮し、人間の生活は激変していった。五十嵐は「APF‐CAI」の開発者として世界中から賞賛されるが、ある異変に気づき始めていた。

みどころ・苦労したこと・反省点など

 なんといっても「APF‐CAI」のコンピュータグラフィック(以下CG)である 佐藤浩一郎氏の力作で、実写との合成で、インパクトのある映像に仕上がっていると思う。 反省点としては時間の配分が悪く、CGをフルアニメーションに出来なかったと言う点。

Production Note

 「ホントに撮れるのか!?」というテーマと「期限までに終わるのか!?」というシーンの量で、ハッキリ言ってとまどった。しかし、シナリオが第1稿から第2稿、そして決定稿にバージョンアップしていくにつれて、制作上、妥協すべきではないかという点を妥協させず、かえって壮大なものになってきてしまった。それから、クランクイン、スケジュールの調整に苦労しながらも撮影は進んだ。
 そして「できるのか」という不安は、クランクアップ前には「仕上げなくては」という焦りに近いものに変わってきていたのは、冬休み直前である。2000年の年末には「年内にクランクアップ、そしてできれば編集も完了させる」ことも目標にしていた。勝手なもので、完成が見えてくると欲張りになってしまう。遠足の目的地が近づくと途端に元気になる幼稚園児のようである。
 しかし、ここまで行きつくにはいろいろな障壁があった。撮影開始前後からはインターネット上に設置した制作会議用BBS(佐藤裕介氏担当)で活発な議論が交わされていたが、終始一貫して取り上げられたのは作品のテーマを明確に表現するにはどのようにすべきかということだった。台詞や、人物の経歴の設定など、スタッフ個々にそれぞれで理解にズレがあった。そのズレをどこまで修正できるのかが問題だった。
 だが、BBSと監督の強力なリーダーシップ、脚本のバージョンアップによりその問題は次第に解消されていき、12月21日にはクランクアップを迎えることができたのはSPACE PRODUCTIONの結束力によるものだと信じて疑わない。


ストーリー紹介 / シナリオ / シナリオ[Word形式] / スチル写真集 / ポスター1 / ポスター2 / プロダクション・ロゴ / 製作日誌・指導記録