映像表現論U演習 2000年度後期創作演習 製作日誌・指導記録


3班


9月20日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144
報告:佐藤浩一郎君企画のSFドラマ「Who is God?」のシノプシス、登場人物の説明があり、作品の方向性について検討。この構成をもとに渡邉将成君が脚本を担当することになった。
教師より: 提出されたシノプシスは、そのまま作ったら30分近い大作になりそうなので、ストーリーのエッセンスをうまく抽出して、必要なシーンだけで構成してコンパクトにまとめることを考えてみて下さい。3D-CGで製作予定のロボットというのは大変楽しみです。ぜひ動かしてください。テーマそのものには、いささか深遠なものもこめられているようなので、丁寧に作って、感動の伝わるものにしてみて下さい。


9月27日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: (作業内容)ドラマ「Who is God?」の脚本第2稿について話あった。セリフやナレーションをどうするのか、細かく打ち合わせをした。(シナリオ:提出シナリオより伊藤が要約)シーン1:回想・路上 立ちすくむ志郎に車の強烈なライトが急接近(交通事故)シーン2:(大学の?)休憩室 ロボットを研究中の五十嵐は友人(志郎)の死にショックを受け、「神などいるものか!」と憤激。周囲の友人が心配する。シーン3:研究室 ロボット研究に没頭する五十嵐。シーン4:完成発表会 五十嵐が完成したロボット「APF-CAI」を発表する。シーン5:手術室 医者から看護婦まで全員ロボット。五十嵐のAPF-CAIが人類の幸福(長寿など)に大きな福音をもたらしていることが示されるが…。シーン6:研究室 志郎の写真を見つめる五十嵐。自分は神のかわりをやったのだろうかと悩み苦しんだ末、自らの命を絶つ。画面に「Who is God?」の文字が残る。
教師より: 五十嵐はなぜそれほど志郎に思い入れが強かったのか?女子に客演してもらって「恋人」の設定にした方が自然では?それにしたところで、五十嵐の自殺は唐突。ロボットが普及したことが、人類に福音をもたらすだけでなく、さまざまな社会問題も生み出したことに悩んでしまったとか、あまりに長寿になりすぎ、死ぬ自由すら失ってしまうとか、もうひとひねり欲しい。例えば、五十嵐が自らに銃口をむけるが、銃もAPFロボット化されていて、死なせてくれないというような。「彼は親友の死を受け止められず神を冒涜した。」と言うことは、現代医療も神の冒涜行為ということになるのか?そうなのかもしれない-などと、観客もふと考えてしまうような説得力を持たせる工夫が欲しい。それにしても、現時点でセリフの入った脚本が出来上がっていることは良い。他班のお手本にしたい。


10月4日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: (作業内容)絵コンテ、カット割について話しあった。脚本の内容にも多少、変更が生じる可能性がでてきた。シナリオ第2稿の最後のナレーション部分を変更して第3稿へ進むことになった。シナリオ第2稿提出済。(シナリオ:提出シナリオより伊藤が要約)シーン1:回想・路上 立ちすくむ志郎に車の強烈なライトが急接近(交通事故)シーン2:(大学の?)休憩室 ロボットを研究中の五十嵐は友人(志郎)の死にショックを受け、「神などいるものか!」と憤激。周囲の友人が心配する。シーン3:研究室 ロボット研究に没頭する五十嵐。シーン4:完成発表会 五十嵐が完成したロボット「APF-CAI」を発表する。シーン5:手術室 医者から看護婦まで全員ロボット。シーン6:表彰式会場 五十嵐の功績にトロフィーが授与されている。シーン7:研究室 志郎の写真を見つめる五十嵐。自分は神のかわりをやったのだろうかと悩み苦しんだ末、自らの命を絶つ。画面に「Who is God?」の文字が残る。
教師より: シーン6のナレーションとして「-しかし、その風景は時を追うごとに少しづつ変化していった。APの割合が増えていったのである。そしていつの日にか、人間はほとんど姿を見せなくなり、APの姿ばかりとなって行ったのである。五十嵐もこの変化に気付きはじめていた。そして取り返しのつかないミスに気づき始めたのだった。」という説明が加わって、テーマがはっきりとわかりやすくなってきたのが良い。もう一ひねりというところか。APの活躍している場面や、地上にAPの姿ばかりというあたりの説明を、黒バックに文字orナレーションというのではなくて、イラストやCGなどの映像で表現できるように頑張ってみよう。現時点でセリフの入った脚本第2稿まで出来上がっていることは良い。シナリオの形式は自由だが、そろそろ20字×20or40行のフォーマットに整理して、全体の尺数を計算してみよう。その他、必要な小道具準備、CG制作などに着手しよう。


10月11日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: 総合情報センターメディアホールの講師控室からクランクイン。シーン2[休憩室 ロボットを研究中の五十嵐は友人(志郎)の死にショックを受け、「神などいるものか!」と憤激。周囲の友人が心配する。]をリハーサルの後、撮影。
教師より: 講師控室での撮影は、本来は事前に教師に相談のうえで、センター事務室の許可を得てもらう必要があったが、とりあえず何とか撮影ができてよかった。これからも学内各所での撮影が予定されていると思うが、特定に部屋については教師に事前に連絡して頂きたい。例えば保健室での撮影なら、本来は医務室長(前林先生)の許可が必要なのであって、そういうことを突然看護婦さんに申し出ても、迷惑をかける。それはそれとして、本日撮影できたシーンは、演技も撮影(逆光効果)も素晴らしい。これからの出来栄えが楽しみである。実写部分に負けないCGの完成も期待される。


10月18日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144
報告: シーン1の一部の撮りなおし。
教師より: 逆光の中で、露光を補正しながら撮るのは、確かに難しい。カメラの液晶モニターでは判断がつかないことがある。こういう場合には、モニターTVを持って入った方が良いだろう。これからもこういうケースがあれば、スタジオからモニターTVを持っていって欲しい。演習時間を超えて撮影をする場合、次の授業に影響が及ばないようにするか、事前に教師に相談のこと。


10月25日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: シーン1の一部の撮りなおし。
教師より: 露出では苦労しているようだ。雰囲気は出ていると思うが。出演者が皆、真剣に演じているのが非常に良い。ズームマイクではなく、手持ちマイク+集音メガホン+延長ケーブルを使って、もっと台詞を明瞭に録音したらいいと思う。現時点で50分以上の収録を行っているのは凄い。皆の頑張りが反映されて良い作品になりそうだ。


11月1日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: シーン3 研究の様子。五十嵐が図書館で本を読んでいるシーンの撮影。(情報センター3階、閉架書庫にて。)
教師より: 快調だと思う。このペースで続けて欲しい。翔風祭が済んだら、休日などを利用してまとめ撮りをすることも考えて頂いて良いと思う。ぜひ、完成にこぎつけて欲しい。編集しながら進めることも大事だが、全部を撮影し終えるということもまず目標にしよう。その後で、まとめて撮り直した方が、効率が良いのではないか?


11月8日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: シーン3・4のナレーションの収録。脚本担当と監督、ナレーター、その他で脚本にある表現を修正しつつ、ナレーションを収録した。シーン2の編集。
教師より: 書架シーンの映像を拝見した。本の間に埋もれて研究する人物の撮り方は相当に上手いと思う。丁寧に撮っている。このような密度の濃いカットを重ねていけば、かなり良い出来栄えの作品になるのではないだろうか。


11月15日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: シーン5「完成発表会」。メディアホールにて撮影。照明はステージをねらう。大きなスクリーンにPowerPointでつくった画面を出し、五十嵐がAPF-CAIを紹介するシーンを撮った。
教師より: テープに残った最初のカットがオオボケしていたのでびっくりしたが、あとはよく撮れていた。渡辺君の熱演はすばらしいし、この話の主人公のキャラクターをよく理解していると思う。同じ演技を角度を変えながらいろんな方向から撮っておくというのは、こういう時間がない時にはうまい撮り方だと言える。ステージの背後から背中ごしに照明の逆光を入れたのもなかなかいいと思う(カメラのせいで縦方向に光の筋が出てしまったのも、いい効果が出たということにしておこう)。渡辺君ご苦労様,ぶっ倒れたくなる気持ちはよくわかるが、まだもう一息だ。


11月22日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: 今後の撮影スケジュールについての協議。脚本の一部を変更することになったことと、残りの演習時間の進行状況から判断して、水曜日の3限以外で集合できる時間帯があるかどうかについて話し合った。撮影日程は決めることができたが、編集は空き時間で行うことになった。その他、連絡については、SPACEプロダクションのBBSに書き込み、連絡をとりあうこといなった。
教師より: 堅実な進行方針で、納得できます。BBSを使うというのもとても良いことだ。こういうチームワークの演習にとって、そういう仕組みを最初から設けておくと良いのではないかと思わされました。


11月29日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: 五十嵐が研究するシーン。暗い所でハンダづけをしている。五十嵐が苦悩するシーン。書類に目を通すが、くしゃくしゃにして捨てる。
教師より: 視聴覚教室でちゃんと照明を使って、やや陰惨なマッドサイエンティストの孤独な姿をうまく捉えていたと思います。編集状況を拝見しましたが、この作品の光の使い方はなかなか凝っていて素晴らしいのではないかと思います。それだけに、少し暗すぎるとか少しピンボケというのが実に惜しいし、台詞n聞き取りにくいところも残念、でも許容範囲です。とにかくクランクアップをめざす、そして編集をしっかりやろう。アフレコという手もある。この調子でいけば、かなり良い出来栄えになる筈。自信を持って前へ進もう。


12月6日

出席 98068, 98069, 98152, 98042, 98144, 98113
報告: 五十嵐の研究が表彰されるシーンの撮影と、ストーリー前半の編集を行った。脚本の書き直しがあったので、シーンが増えてしまった。
教師より: だんだんとカタチになってきましたね。脚本はテーマが鮮明となり、良くなったと思います。世界中がCAIだらけになり五十嵐が絶望してしまうところまではよくわかる。しかし、その直後に「こうして人類の歴史は幕を閉じた」はやはり唐突。ナレーションでもう一言補ったほうが良いと思います。


12月13日

出席 98068, 98069, 98042, 98144, 98113
報告: シーン1〜3の編集。シーン!に音の効果をつけた。最初のシーンで五十嵐がとる行動の原因がわかるようにしなければならないので、つなぐ作業が難しかった。
教師より: 班長さんが16日に一人で来て編集を頑張っていました。内容もだいぶ出来てきたという印象。素晴らしいCGと予想以上の合成具合に驚きました。できたら何とか人間と合成してほしいところですが、今からどうにかできませんか?屋上の撮影はさくさくとよろしくお願いします。


12月20日

出席 98152, 98068, 98042, 98144
報告: 曇っていたため撮影は中止。ナレーションを収録することになった。「完成発表会」のシーンでARF-CAIプロトタイプが歩き出すシーンは、インパクトのある仕上がりになっていると思う。19日(火)に撮影した早乙女や山田が消えていくシーンは、ディゾルブしか使っていないが、よくできたと思う。
教師より: CG合成のカットは本当に素晴らしい。相当な見せ場ですね。見ている観客達のどよめきの表情が欲しくなるところ。それも完成度の高さゆえでしょう。屋上シーンの追加撮影も無事に済み、だいたいはクランクアップし、編集も佳境といったところでしょうか?。現在の編集段階でのナレーションはテスト的なものだと思いますが、やや耳にしつこいように思うので、もう少し、言葉も量も整理しましょう。また、ところどころ、同時録音の台詞が聞きづらいので、アフレコでし直した方がいいと思います。それまた完成度の高さゆえです。まだ編集にリズムがないけれど、音楽等を効果的に使えばよくなるでしょう。


2001年1月10日

出席 98152, 98068, 98042, 98144, 98113, 98069
報告: 編集作業のつづき。(個人の)PCが故障したため、ナノマシンの画がつくれなくなったため、対応策について話し合った。ドキュメント・静止画の準備はほとんど終了している。
教師より: ロボットの歩き出すシーンでのロボットの足音のアフレコは苦労した甲斐があってうまくいっていると思います。ドラマとしてもよくできているので、あまりうるさい音楽にしないほうがいいと思います。