ここがポイント!
インタフェースデザインは,あらゆる分野に共通する抽象的概念である.しかし,マルチメディア検定に必要なキーワードは,パソコンなどのOSとして採用されているウィンドウシステムを実例として理解することができる.
コマンドと呼ばれる命令文をキーボードから打ち込んでコンピュータを操作するインタフェースをCUIと呼ぶ.これに対して,コマンドを用いずマウスを使って操作するインタフェースをGUIと呼ぶ.最近ではほとんどすべてのパソコンがGUIで操作することができ,一般のユーザがCUIに触れる機会はほとんどなくなった.しかし,マルチメディア検定の受験者はCUIにも触れておいたほうがよい.最も身近なCUIの例は,MS-DOSと呼ばれるMicrosoft社の前世代OSである.
図1 Mac0S
図2 Windows
ウィンドウシステムでは初期画面(コンピュータを立ち上げて,まだ何もしていない状態)をデスクトップと呼ぶ.これは,文字を書いたり,図を書いたりといった机の上で行われていた作業をパソコンを使って行うことが多くなったことに由来する.ウィンドウはデスクトップ上でこれから作業をするための範囲(エリア)を示す枠である.
図3デスクトップ

図4 ウインドウ
私たちがコンピュータを使って作成した文章や図表はファイルという単位でコンピュータ内,または外部の記録媒体に保存される.また,文章や図表を作成するための道具(ワープロ,表計算などのアプリケーション)もファイルという単位で保存されている.そこでコンピュータを使って何かをするには,このファイルを呼び出さなければならない.ウィンドウシステムでは,アイコンと呼ばれるマークをダブルクリックすることによってファイルを呼び出したり,アプリケーションを起動することができる.
多数のファイルが一つのウィンドウにあると,はん雑でどのような名前のファイルが保存されているのかを把握することが難しい.これに対処するため,ウィンドウシステムにはフォルダと呼ばれるアイコンが用意されていて,ファイルを目的や種類別にフォルダへまとめることができる.目的や種類別のフォルダを用意して,ファイルを分類すると効率が良い.フォルダの中身は,フォルダアイコンをダブルクリックすることによって見ることができる.

図5 ファイルアイコン、アプリケーションアイコン、フォルダアイコンの例
ウィンドウシステムでは,複数のウィンドウを同時に開くことができる.このようなシステムをマルチウインドウと呼ぶ.重なり合ったウィンドウの中で一番上のウィンドウをアクティブウィンドウと呼ぶ.同時に複数のソフトウェアを使うときは,ファイルごと,あるいはソフトウェアごとにウィンドウを開く.
図6アクティブウィンドウ
ウィンドウシステムでマウスを用いてコマンドを実行するには,プルダウンやプルアップメニューと呼ばれるものが使われる.各コマンドはマウスポインタをドラッグすることによって選択される.また,ワードプロセッサなどのソフトウェアには,ツールバーと呼ばれるボタンの集まりがあり,ボタンをマウスでクリックすると「印刷」などのコマンドが実行される.

図7 プルダウンメニューまたはポップアップメニュー、ツールバー
ツールバーはボタンを見ただけでその機能がわかるようにデザインされている.このように見ただけでその機能がわかるようにデザインされた絵のことをピクトグラムと呼ぶ.高速道路内に表示されているレストランや喫茶店のマークはピクトグラムの例である.また,MacOSとWindowsでは,ファイルを消去するにはファイルのアイコンをドラッグしてごみ箱に捨てる.このように日常生活のメタファ(比倫)を用いることによって機能を示す方法もある.
図8ピクトグラム
コンピュータを使っていて,使い方をまちがえたときや,特に注意を要するメッセージが表示されたときなどに「ビー」とか「ポン」というサイン音が鳴ることがある.これをサウンドロゴと呼ぶ,どのようなときにどのような音を鳴らすかを決めることもインタフェースデザインの重要な要素である.
次の文章が説明する事項を解答群より選べ.
a.この中からコマンドを選択し,実行する.
b.まちがえた場所をクリックしたときに,無効であることを音で伝える.
c.ごみ箱にファイルを捨てるとごみ箱がふくらむ.
d.デザインから機能がわかる.
e,この機能のおかげでワープロと表計算ソフトを同時に使うことができる.
f.これをダブルクリックするとアプリケーションを起動することができる.
〈解答群〉
ア.マルチウィンドウ
イ.メタファ
ウ.サウンドロゴ
エ.アイコン
オ.プルダウン(プルアップ)メニュー
カ.ピクトグラム
ここがポイント
マルチメディアのコンテンツ制作では,CGによる3D画像はもちろん,通常の2D画像であっても立体感のあるデザインが要求されることが多い.立体デザインは必ず出題される分野なので,本節で紹介するキーワードはすべて理解しておくこと.
奥行きを知覚するデザイン
知覚心理学では,2次元上の図形に奥行きを感じる要因として以下のようなものが考えられている.
●形状の簡潔性 図1の三つの図形はすべて六面体である.この中で,最も自然に,立体的に見えるのは(c)であろう.これは,(c)は2次元的に見ると最も形状が複雑であるが,これを3次元的に見て六面体と考えることにより,単純な形状であると認識できるからである.このように,人間は見たものをより単純な形状として認識しようとすることが知られている.
●明暗・陰影 人間はモノクロ写真の明暗や陰影から奥行きや立体感を得ることができる.一般に,物体の左上から光をあてた場合の陰影を再現すると立体感を得やすい.このことは,ウィンドウシステムで厚みを持ったボタンに応用されている.

図1 三つの六面体

図2 厚みのあるボタン
●線遠近法 一直線に続く道路を写真に撮ると,平行する左右の路肩,および街路樹の先端を結ぶ線は1点に収束する.逆に,人間は1点に収束する直線をすべて平行線と認識し,奥行きを感じる性質がある.

図3 線遠近法
●肌理の勾配 等間隔の横線を引いた平原を写真に撮ると地平線に近づくにつれて見かけの間隔は狭くなる.逆に,肌理の勾配をもった平面画像は見る側に奥行き感を与える.このような肌理の勾配を利用して奥行き感を与える方法は,原理的には線遠近法と同様である.

図4 肌理の勾配
●大気遠近法 水墨画などに用いられる手法で,遠くにあるものをぼかして描き,手前にあるものをはっきりと描くことで,奥行き感を与えることができる.これは,実際に外の景色を眺めると,遠くのものは霞がかってぼやけて見えることを応用した方法である.
●重なり合い 二つの図形が重なる部分で,一方の図形を消すと,消された図形は後方にあるように感じられる.これは,後方にある物体は前方にある物体に隠されて見えないと頭の中で解釈されるためである.
図5 重なり合い
●相対的大きさ 同じ大きさの物体であっても,遠くの物は小さく見え,近くの物は大きく見える.このように,2次元上の相似な図形の大小は見る側に奥行き感を与える.
図6 相対的大きさ
(財)画像情報教育振興協会マルチメディア検定3級平成10年度[前期]問題より
●透明視 図7はスイス国旗の上に半透明な短冊があるように見えるであろう.このように,明暗のつけ方によって実際には半透明でないものから透明感を感じることがある.
図7 透明視
●マッハバンド効果 人間の目は,色相や明暗が急に変化する部分に敏感に反応する.また,人間の目には,明るさや色に対して反応するレべルに境界値(閾値)がある.これらのことから,色相や明暗が急に変化する境目付近では,その部分が盛り上がった形状に見える.
図8 マッハバンド効果
その他のキーワード
本節で解説した奥行きデザインに関するキーワードは,主に知覚・認知心理学で研究されている事項である.その関係から,マルチメディア検定では,奥行きデザインとは直接のかかわりがない知覚心理学の分野のキーワードが出題されることがある.そのいくつかを紹介する.
●主観的輪郭 図9はカニッツァの主観的輪郭と呼ばれるものである.実際には存在しない白い四角が黒い丸の上に重なっているように見える.
図9 カニッツァの主観的輪郭
●ルビンの盃 2次元図形には,何かを表す「図」の部分とその「背景」の部分がある.しかし,明暗のつけ方を変化させると,同じ図形でも見え方が違ってくる場合がある.ルビンの盃はその典型的な例である.
図10 ルビンの盃
●ペンローズの不可思議図形 一見すると普段見ている風景や物として受け入れられるが,よく見ると実際には絶対に存在しない,どこかに矛盾をもつ図形がある.ペンローズの不可思議図形はその代表例である..
図11 ペンローズの不可思議図形
●群化 人間は,形を単純化し,整理して見る性質がある.6ページで述べた「形状の簡潔性」はその典型である.この性質は,いくつかのバラバラな図形,または途切れ途切れの図形をまとめて見た場合にも現れる.図12では,不連続な点の集まりが二つの群として認識される.これを群化という.
図12 群化
●位置・方向の恒常性 私たちが物を見ているとき,体や頭,または眼球の位置が変わって視点が動くと,それに伴って網膜に映っている像も動く.しかしこの場合でも,見ている物体は静止しているように見える.これは,眼球が動くときに眼筋へ送られる運動司令を私たちが計算に入れているためと考えられている.これを位置・方向の恒常性と呼ぶ.
●大きさの恒常性 7ページで述べた「相対的大きさ」は大きさの恒常性と呼ばれる.
●仮現運動 テレビや映画の動き,そしてネオンサインに見られる動きが仮現運動である.仮現運動はアルファ,ベータ,ガンマの3種類の運動に分類される.以下にアルファ運動とベータ運動について解説する.図13(a)に示す「ミュラー・リアーの矢羽」のAとBを交互に提示すると,二つの矢羽の長さは同じであるにもかかわらず,図13(b)のように矢羽が伸縮運動をしているように見える.このような現象をアルファ運動と呼ぶ.
次に,図14に示すように,暗室内にAとBの二つの光源を用意する.そして,まず光源Aをごく短い間点灯させ,その後少し時間をあけて光源Bを点灯させる.点灯時間と空白時間を適当に選ぶと光源がAの位置からBの位置に移動したように見える.このような現象をベータ運動と呼ぶ.
次の文章が説明している事項を解答群より選べ.
a.実際には存在し得ない図.
b.物体の左上から光をあてた場合を想定すると効果的である.
c.ネオンサインに応用されている.
d.体の位置を動かしても,物体の位置を把握できる.
e.人間の明るさや色に対する反応レベル閾値が原因となっている.
f.実際には存在しない図形の輪郭が見える.
g.水墨画などに用いられる手法.
h.合理的に解釈しようとする人間の性質.
i.バラバラな図形を簡潔に理解しようとする人間の性質.
〈解答群〉
ア.群化
イ.ペンローズの不可思議図形
ウ.大気遠近法
エ.明暗・陰影
オ.主観的輪郭
カ.位置・方向の恒常性
キ.形状の簡潔性
ク.仮現運動
ケ.マッハバンド効果
ここがポイント!
立体映像工学,および知覚・認知心理学の分野に属するキーワードは,マルチメディアコンテンツ制作における3Dデザインと深い関連をもつ.特に,さまざまな奥行き知覚のしくみ,立体映像技術,ステレオグラムそして錯視については出題される可能性が高い.
私たちが物を見たときに感じる立体感や奥行き感は,人間の視覚のさまざまなしくみによる.以下に主な立体感と奥行き知覚のしくみを述べる.
●水晶体の調節 人が物を見た場合,映像は水晶体を通して網膜上に投影され,網膜上に投影される映像のピントは,水晶体の厚みを変化させることで調整される.このとき,水晶体の厚みを変化させるための毛様体筋の緊張から,物体までの距離を感じ取ることができる.ただし,この方法で有効な距離は2m程度までといわれている.
図1 水晶体の調節
●両眼の輻輳(ふくそう) 二つの目で物を見た場合,各眼の中心部に像が投影されるように,両眼は内転ずる(内側に向く).人間はこの内転の度合いによって物体までの距離を感じ取ることができる.ただし,この方法で有効な距離は20m程度までといわれている.
図2 両眼の輻輳
●両眼視差 ある程度近い物体を片目ずつ見ると,見え方が異なることがわかる.このような差異を両眼視差と呼ぶ.両眼視差は,中枢神経系の処理過程において,奥行き知覚を与えるものと考えられている.
図3 両眼視差
●運動視差 私たちがある物体に近づいているとき,一定の時間を置いてその物体を見ると異なる見え方をする.同様に,物体に対して真横に動きながら,また物体から遠ざかりながら,一定の時間を置いてその物体を見ると異なる見え方をする.このような差異を運動視差と呼ぶ.人間は運動視差からも奥行きを知覚することができる.

図4運動視差
立体映像技術は,バーチャルリアリティを実現する装置に応用されているという意味で,マルチメディアコンテンツ制作と深い関連をもつ.ここでは,立体映像を作り出すいくつかの技術について解説する.
●アナグリフ方式 一方は赤,もう一方は青のモノクロカメラを2台用意する.そして,撮影対象が各カメラの中心部に投影されるように,カメラを内転させながら撮影を行う.このように撮影された映像を,赤と青の色フィルタが片方ずつに入ったメガネで見ると,実際に物体を見たときの両眼視差を再現することができる.このような,撮影方式と上映方式を合わせてアナグリフ方式と呼ぶ
.●偏光方式 アナグリフ方式が赤と青の光を利用するのに対して,この方式は互いに直交する偏光を利用した方式である.互いに直交する二つの偏光フィルタを取りつけたカメラを2台用いて,撮影対象がカメラの中心部に投影されるように,カメラを内転させながら撮影を行う.この映像を,カメラのものと同種の偏光フィルタを取りつけたメガネを通して見ることにより,実際に物体を見たときの両眼視差を再現できる.
●時間分割方式 この方式では,2台のカメラで撮影された映像を1フレームずつ(複数のフレームずつの場合もある)交互に切り替えてディスプレイに投影する.見る側は,切替えに同期して 開閉するシャッターを取りつけたメガネをつけて映像を見る.シャッターは,右目が開いている間は左目は閉じていて,左目が開いているときは右目は閉じているので,片方の目では片方のカメラの映像だけをそれぞれ見ることになる.その結果,実際に物体を見たときの両眼視差が再現される.メガネに取りつけるシャッターとしては,液晶技術を利用した液晶シャッターなど,いくつかの方式が開発されている.
●ホログラフィ照明 光が物体にあたって反射される散乱光を,完全に記録し,再生しようとする方法がホログラフィである.この目的のために開発されたのがホログラムという特殊なフィルムである.このフィルムに対して特殊な光のあて方をすると,物体の反射する散乱光が再現される.このため,それを見た側は実際に物体を見たときと同様の立体感を得ることができる.
一見何の意味もない二つのパターンが,一つに重なって見えるように融像すると,突然ある物体が浮き上がって見えることがある.立体感が得られるのは,二つのパターンを融像する際の両眼視差によるものである.このように平面の図で立体が見えるようにデザインされたものをステレオグラムと呼ぶ.
●ランダムドット・ステレオグラム 一見ランダムな点で構成されたステレオグラムを特にランダムドット・ステレオグラムと呼ぶ.
●オート・ステレオグラム ステレオグラムには2枚の絵を必要とするものと,1枚の絵だけを必要とするものがある.1枚の絵で立体視することのできるものをオート・ステレオグラムと呼ぶ.
図5 ステレオグラムと融像
錯視とは,ある特殊な図や絵について,描かれている事実とそれを見た人間の知覚が異なる現象である.たとえば,実際には直線が描かれているのに曲線に見えたり,同じ大きさのものが描かれているのに異なる大きさに見える現象である.図6に示されているさまざまな図形は錯視を引き起こす幾何学図形の例である.
図6 さまざまな錯視図形
次のa.〜i.の文章の□を埋める適当な語句を解答群より選べ.
a.両眼輻輳から判別できる距離は□程度までといわれている.
b.口から判別できる距離は2m程度までといわれている.
c .口とは,実際には直線が描かれているのに曲線に見えたり,同じ大きさのものが描かれているのに異なる大きさに見える現象のことである.
d.ホログラムとは,物体からの□の強度分布と位相分布の両方を記録する特殊なフィルムのことである.
e.一見ランダムな点で構成された二つのパターンを蝕像して見ると,立体像が浮かび上がる.このようなパターンを□と呼ぶ.
f.□方式は,立体映像技術の方式の一つで,液晶シャッターを利用したものが開発されている.
g.□方式で撮影は,赤と青の色フィルタが片方ずつに入ったメガネで見る.
h.物体を片目ずり見ると見え方が異なる.この差異を□という.
i.動きながら,一定の時間を置いてその物体を見ると異なる見え方をする.このような差異を□と呼ぶ.
<解答群>
ア.アナグリフ
イ.20m
ウ.錯視
工.散乱光
オ.両眼視差
カ.ランダムドット・ステレオグラム
キ.時間分割
ク.水晶体の調節
ケ,運動視差
ここがポイント!
マルチメディアコンテンツ制作では,映像やアニメーションの操作・編集技術の知識が必要とされる.マルチメディア検定でも映画やテレビなどで用いられている動画の操作・編集技法に関するキーワードが出題されることが予想される.
●ショット,シーン,シーケンス ショットは連続的に撮影された映像で,撮影上の最小単位である.遠景を写したロングショット,大写しのクローズアップ,中間のミディアムショットがある.シーンは場面のことで,通常は複数のショットから構成される.シーケンスは,いくつかのシーンからなる短いエピソードを指す.
●パンニング カメラを左右に振って撮影する方法で,図1のような映像を撮ることができる.首振りの回転軸が移動しないことが特徴である。
図1 パンニング
●ティルティング パンニングが左右にカメラを回すのに対して,ティルティングは上下にカメラを振って撮影する方法のことをいう.私たちが大きな建物などを首を上下に振って見るのと同様の効果が得られる.

図2 ティルティング
●ズーミング あるサイズのショットからクローズアップへ被写体を徐々に大きく写す撮影方法をズーミングイン,逆にあるサイズのショットからロングショットへ被写体を徐々に小さく写す撮影方法をズーミングアウトという.カメラ自身は動かず,焦点距離を変えて撮影する.
●ドリー(ウォークスルー,スクロール) ドリーは地上を水平移動しながら撮影する方法である.横方向へ移動しながら撮影すれば,列車の窓から外の景色を見るような効果が得られる.また,奥行き方向に移動すれば,被写体へ向かっていったり,遠ざかっていったりするときの見え方と同様の映像が得られる.ズーミングとの違いは,カメラ自身が移動することである.ドリーで撮影された映像はウォークスルーと呼ばれることもある.また,ウィンドウシステムでの水平スクロールは水平方向のドリーに相当する.
●クレーン カメラをクレーンで吊って撮影する方法で,いわゆるローアングルから俯瞰撮影まで連続したカメラアングルで撮影することができる.空を飛びながら周りを見た効果が得られる.CGアニメーションなどで宇宙船を飛ばすときに多く用いられる撮影方法である.
撮影された映像は必ず編集される.このとき,編集方法によってさまざまな効果を演出することができる.
●カット ショットとショットの間の不連続な転換をカットと呼ぶ.カットが多いと見る側にわずらわしさを与えることがあるので,カットの少ないシーンが望まれることが多い.
●カットバック ドラマなどで「思い出し」のシーンを表現するのに使われる方法で,切返しを意味する.実際はA→Bという順番で起きたシーンをB→Aという順番で再生する.「Bという事柄が起きたのはAという事柄に原因がある」ということを表現するための編集技法である.ニュース番組などで,「事件のこれまでの経緯を見てみましょう」といって,VTRを流すのも,カットバックの一種である.
●フラッシュバック 短い時間のカットバックを連続的に繰り返す編集技法である.裁判ものの映画の法廷シーンで,目撃者の証言を振り返りながら,審議が進んでいくときなどによく用いられる.フラッシュは,数コマ程度のフィルムの断片がつながれたもので,数秒以上の場合にはカットバックと呼ばれる.
●ワイプ 紙芝居をめくるように新しい画面を提示する編集方法である.1・5節で解説するスライドショーを用いたプレゼンテーションで多く用いられる手法である.拭き取るようにして,前の画面が消えていくことからワイプと呼ばれる.左右方向へのワイプのほか,下方向や斜め方向へのワイプもある.また,画面の中央から両開きに変化するワイプや,中心から外側へ爆発するようなワイプもある.
図3 ワイプ
●フェイド 画面を徐々に暗くしていったり,逆に明るくしていったりする編集技法である.前者をフェイドアウト,後者をフェイドインと呼ぶ.ディジタル画像の場合,ピクセル単位で画面を徐々に暗くしたり明るくしたりする,いわゆる「ピクセル単位でにじませる」効果に相当する.
図4フェイド
●ディゾルブ 前の画面をフェイドアウトさせるのと同時に次の画面をフェイドインさせることによって,二つのショットを入れ替える編集技法である.ディジタル画像の場合,いわゆる「ピクセルごとに入れ替える」効果に相当する.
たとえば,ロングショットからクローズアップのショットへ移り,ディゾルブ効果を施して次のショットヘと移行して撮影されたシーンを考えよう.このようにさまざまな撮影技法と編集技法を組み合わせてシーンを構成する方法を,モンタージュ技法と呼ぶことがある.
技術的には,モンタージュはショットとショットを結合するためにさまざまな撮影技法と編集技法を組み合わせることを意味する.しかし,映像心理学的には,モンタージュは,二つのシーンのもつ内容(意味)に,第3の内容(意味)を付加する機能をもつと考えられる.このことを強く主張したのが旧ソビエトのクレショフで,モンタージュがもっこの機能をクレショフ効果と呼ぶことがある.
クレショフはモンタージュのもつ機能を示すために,いくつかの実験を行っている.次にその一つを紹介する.
まず,以下のような@〜Cの四つのショットを用意する.
@無表情で何の感情も表していない男の顔のクローズアップ
A湯気の立つおいしそうな一杯のスープ
B死んだ男
Cセミヌードの女性
そして,これらのショットをA→@,B→@,C→@の3種類の結合条件で被験者に提示した.すると,A→@の条件では@の男に空腹の印象を与え,B→@の条件では哀れみの印象を与え,C→@の条件では欲望の印象を与えた.
このような実験から,モンタージュを用いた映像デザインが,ほかの芸術にはない映像独自の新しい芸術を生みだしていることがわかる.
次の文章が説明している撮影・編集技法を解答群より選べ.
a.町中を自分自身で歩いているように感じる.
b.宇宙船に乗って外を眺めているように感じる.
c.一瞬過去を思い出したときのシーンに使われる.
d.詳細を見るために被写体に近づいていくように感じる.
e.スライドショーに頻繁に使用される.
f.フェイドアウトとフェイドインを同時に行い,二つのショットと入れ替える.
g.複数のショットから構成される場面.
h.上下にカメラを振って撮影する方法 .
i.ショットとショットを結合すること.
j.いくつかのシーンからなる短いエピソードのこと.
〈解答群〉
ア.ワイプ
イ.ドリー
ウ.フラッシュバック
エ.クレーン
オ.ズームイン
カ.シーン
キ.ディゾルブ
ク.シーケンス
ケ.モンタージュ
コ.ティルティング
ここがポイント!
情報デザインは,インタフェースデザインとならんでマルチメディアコンテンツ制作で重要な要素であり,マルチメディア検定にも必須の知識である.一般に,情報をデザインするということは「情報の見せ方(プレゼンテーション)」,「情報とオブジェクトの関係」そして「情報間の関係(リンク構造)」をデザインすることを意味するが,特にリンク構造は出題される可能性が高い.
●スライドショー 複数のページに描(書)かれた絵や文字を,紙芝居式にめくる手法である.ページをめくるとナレーションや効果音が流れるものもある.ページをめくるには画面に設置されたボタンをクリックするものや,時間がたつと自動的にめくられるものがある.
図1 スライドショー
帳票形式 データベースに保存された多変量データを見せるときによく用いられる表現手法で,1枚のシートに,選択された項目が適当なところに設置される.表示される項目や配置場所はユーザが自由にデザインできる場合が多い.
図2 帳票形式
●表(テーブル) 表形式は,多数の多変量データを一覧するための表現方法で,サンプル番号を行に,項目名を列に割り当てたものが典型的である.通常は表計算ソフトで作成されるが,多くのワープロが表を作成する機能をもっている.
図3 表
●メニューボタンとツールボタン メニューボタンやツールボタンのデザインでは,そのボタンがどのような機能に対応しているかがわかりやすいこと,まちがえてボタンを押してしまうことがないことなどが重要である.印刷,保存,ファイルの呼出しなどの機能が,見ただけでわかるようにデザインされている.
図4 ツールボタン
●ダイアログボックス ダイアログボックスは,印刷形式や,ディスプレイの設定などを行うためにデザインされたウィンドウである.何かエラーが生じたとき,エラーの内容を知らせて対応方法を選択する場合にもダイアログボックスが用いられる.この場合,エラーを知らされたユーザがあせって誤った対応をしないようにデザインされていることが重要である.
図5 ダイアログボックス
●ヘルプ 十分にわかりやすくデザインされたメニューやツールボタンであっても,使用する場面や使う人によってその機能がわからない場合がある.このような場合にヘルプ機能が役に立つ.ヘルプ機能には,バルーン表示や,キーワード検索などがある.
図6 バルーンヘルプ
●階層構造 階層構造はディレクトリ構造とも呼ばれ,フロッピーディスクやハードディスク内のファイルのまとめ方に応用されている.階層構造の最上段をルートディレクトリ,それより下の階層をサブディレクトリと呼ぶことがある.
図7 階層構造
●リニア構造 「プレゼンテーション」の項で述べたスライドショーの各ページ間の関係がリニア構造の典型である.つまり,各ページは前後のページとだけ関係をもち,飛び越えたページと直接は関係をもたない.構造が簡単であるため,発表の手順をまちがえることが少ない.
図8 リニア構造
●Web構造 特定の構造に制限されず,関連のある情報どうしを自由にリンクさせたものをWeb構造と呼ぶ.インターネット上のWebサイトはWeb構造の典型である.各サイトまたはページ間のリンクはユーザの興味や目的に従って自由に設定されている.その結果,情報構造は網の目状態になっている.
図9 Web構造
1 次の文章の口を埋める適当な語句を解答群より選べ.
ある会社では,インターネットで会社案内を見ることができるようにホームページを開発することにした.まず,ユーザが好きな情報を得られるように[a.]を作った.また,途中で操作方法がわからなくなったユーザのために[b.]機能も加えた.役員の名簿や貸借対照表など一覧表示が有効な部分については[c.]形式で表示することにした.最後に,会社案内の送付を希望するユーザのために,資料請求用の[d.]が表示されるようにデザインした.
しばらくして支社や関連会社にもホームページをもつところが増えたので,関連事項とそれらのホームページにリンクを張った.特にルールを用いず,ページに掲載されている関連事項にリンクを設定したので支社・関連会社間の情報構造は[e.]になった.
〈解答群〉
ア.Web構造
イ.帳票
ウ.ヘルプ
エ.リニア構造
オ.メニュー
カ.階層構造
キ.ダイアログ
ク.表
2 以下に示すセリフはA,B,CそしてDさんがほかの人のホームページにアクセスするためにたどらなければならない経路を示している.このとき4人のネットワークはどのような構造になっているか図示せよ.
A:「DにアクセスしないとBにたどりっかないよ」
B:「僕にはD君しか直接アクセスできないはずだよ」
C:「僕はA君にしかアクセスできないんだ」
ここがポイント!
マルチメディア検定では,ホームページをデザインするときに必要な知識を試す問題が出題される.実際にホームページを作れる必要はないが,図や写真を見て,この部分はどのような言語・機能を用いて作られているかがわかるようにしておくとよい.
WWWサーバの提供するホームページは,HTMLと呼ばれる言語で記述されている.WWWサーバからクライアントに送られたHTMLファイルは,クライアントに装備されているブラウザと呼ばれるソフトウェアによって画面に表示される.したがって,ホームページはブラウザによって異なるデザインで表示される.しかし,現在普及しているブラウザはほとんど共通デザインをもっている.
図1HTML
図1はHTMLで記述されたホームページの例である.図中で〈〉によって囲まれた部分はタグと呼ばれ,それ以下に続く文章の表示方法を指定する命令文である.〈/〉はタグによる命令の対象となる文章の終わりを意味する.
図2 ブラウザで表示したイメージ
タグの中でも〈A HREF="URL"〉は以下に続く文章のリンク先を指定するもので,HTMLの特徴を顕著に表すタグである.リンク先はURLと呼ばれるインターネット上の住所で表されるのが普通である.
表タグ〈TABLE〉を使って表を作成することができる.表は,ネット通信販売の価格表など幅広く利用されるタグである.
写真や絵を表示したい場合には,〈IMG SRC="xxx"〉を用いる.“xxx"の部分は,写真やそのほかの画像データを保存してあるファイル名を記述する.ただし,画像ファイルの形式はGIFとXBMの二つの形式がある.ブラウザによってはJPEG形式で保存された画像ファイルを表示することができる.
1枚の絵の中のさまざまな場所に異なるリンクを設定する機能をクリッカブルマップと呼ぶ.クリッカブルマップ機能を使うには,通常はサーバ上にマップファイルとコンフィグファイルの二つのCGIプログラム(後述)を置くことが必要であるが,新しいバージョンのブラウザではクライアントサイドにマップファイルを置くことができる.
●フレーム 〈FRAME SET COLS/ROWS="xxx,yyy"〉を用いると,画面を縦に分割することができる.分割された画面はそれぞれ独立したページとして,機能させることができる.たとえばメニューリストを,分割した画面に載せると,いちいち最初のメニュー画面に戻らずに,好きな項目ヘジャンプすることができる.
●電子テロップ 〈MARQUEE〉を使うと,指定した文章を電子テロップのように流すことができる.注意を促すメッセージの表示に有効な機能である.
●Java Javaは米国のSun Microsystems社が開発したC++の次世代開発言語で,WWW上のク.ライアント側で実行されるプログラムを記述するための言語である.クライアントでのプログラム実行によりHTMLでは困難なアニメーションやダイナミックな情報の更新が可能なため,グラフィカルなホームページに頻繁に用いられる.Javaはプログラミング言語なので,テキストで書かれたプログラムを実行可能にするためには,Javaコンパイラを用いてclassファイルと呼ばれるファイルを生成する必要がある.
●GIFアニメーション 最近のブラウザではGIFアニメーションと呼ばれる簡易なアニメーションを再生することができる.
●Shockwave プラグインと呼ばれるソフトウェアをブラウザの入っているコンピュータにインストールすることで,Shockwaveと呼ばれるソフトウェアで作成されたインタラクティブムービーを再生することができる.
ホームページを閲覧しているクライアントからの要請で,HTMLファイルを置いてあるサーバ上のプログラムを実行し,実行結果をクライアントに返すためのインタフェース規格をCGIと呼ぶ.ホームページを閲覧すると,「あなたは1428人目のお客様です」というようなメッセージが表示されることがあるが,これはカウンタとよばれる機能をもつCGIプログラムを実行した結果である.CGIを使うことにより,ホームページ上でアンケート調査を行ったり,伝言板を作ったりすることができる.
次の文章が説明する事項を解答群より選べ.
a.アンケートに答えるとただちに集計結果が表示される.
b.地図上をクリックするとその区域の詳細が表示される.
c.ホームページにアニメーションを表示するためのプログラミング言語.
d.プラグインをインストールすることで表示できるムービー.
e.c.とd.に比べて簡易なアニメーション.
f.ホームページのレイアウトを記述する言語.
g.f.において〈〉で囲まれた命令文.
h.〈A HREF="URL"〉で指定するもの.
i.ホームページの画面を分割する命令文.
j.電子テロップを流すための命令文.
〈解答群〉
ア.リンク
イ.Shockwave
ウ.GIFアニメーション
エ.HTML
オ.クグ
カ.Java
キ.MARQUEE
ク.クリッカブルマップ
ケ.CGI
コ.FRAME
知識を広げよう
アイコン:アイコンはギリシャ正教の聖画や聖画像を表すイコン(Ikon(ドイツ語))から出た言葉で,シンボルとか置き換えられたモノというような意味がある.アイコンと似たものに,アイソタイプがある.アイソタイプは言語を絵で表すもので,非常口などを示す表示板がその例である.
ここがポイント!
最新の技術を駆使したマルチメディアコンテンツ制作では,ゲーム的,アート的要素が要求されることが多い.そこで,マルチメディア検定でもアートやゲームに関する知識が試されることがある.一般教養であるアートをわずかなページで述べるのには限界があるが,本節ではメディアアートとゲームに関するごく基本的な事項を説明する.
コンピュータを使い,周囲の環境に応じたインタラクティビティを備えた作品は、コンピュータの歴史のかなり初期の段階から存在した.それらの作品の多くに共通したキーワードはサイバネティックスであった.1950年代に登場したサイバネティック・スカルプチャーやコンピュータアートの最初の大きな展示会が「サイバネティック・セレンディビティ」であったことからも,当時のサイバネティックヘの関心がしのばれる.
ここでは,サイバネティックの起源とその重要関連事項であるフィードバック制御について解説する.
●サイバネティック アートやゲームにおけるインタラクティビティは,サイバネティック理論に基づいて実現されている.サイバネティックは米国の数学者ノバート・ウィナーが1948年に提唱した理論で,情報のフィードバック制御についての理論である.人工頭脳学ともいわれることがあり,語源はギリシャ語の操舵員である.
●フィードバック制御 フィードバック制御とは,操縦者(コンピュータ)が直前に下した制御命令に対する制御結果を参考に,次にどのような制御命令を下すかを判断する制御システムである.人間が無意識に行っている制御方法である.
図1 フィードバック制御の概念図(自動車の場合)
伝統的なアートでは,作品は見るものとは無関係に存在する.これに対しインタラクティブアートは,見る者の存在や行動によって作品が成立するものである.観客が作品に触れ,操作することで,作品自身が反応を示したり変化したりする.作品が動く過程そのものがアートの対象である.
インタラクティブアートは,コンピュータテクノロジーを応用したものがほとんどである.ここではインタラクティブアートに応用されているテクノロジーの代表的な応用例を紹介する.
●ハイパーメディアの応用 マウスを使ってコンピュータの画面上をクリックすることで観客の関心のおもむくままにアーティストの作り上げた世界を探索する.情報工学におけるデータベース検索システムのアートヘの応用である.HyperCardに写真,テキスト,音声を収めたグラハム・ナッシュの作品が,ハイパーメディアートの原形に近い.
●バーチャルリアリティの応用 サイバネティックとCGを駆使して実現されるバーチャルリアリティは,ゲーム性を帯びたアートとして応用されている.マイロン・クルーガーが1983年に発表した作品はその先駆的作品である.また,彼の作品はゲーム的な表現様式により,アートの定義に疑問を投げかけたものとして,現在も議論の対象となっている.
●人工生命体 サイバネティックを駆使して作り上げた人工生命体のアート作品は,物質的実態という意味でバーチャルリアリティを応用した作品と対極にある.三上晴子,ケネス・リナルド,チコ・マクマトリーらによる作品がこの分野に相当する.
●インタフェース ハイパーメディアを応用したインタラクティブアート作品には,ヒューマンインタフェースがテーマであるものが数多く存在する.
インターネットアートはインターネット上で公開されているアートの総称で,特にインタラクティビティの備わった作品やCG作品を指すものではない.ホームページ上に,作品だけでなく,その制作過程や製作者の紹介,画廊や企業や団体のギャラリー情報を公開しているホームページもある.また,一般公募の作品,アート`オークションなどの展示,公募なとをインターネット上で公開することもある.美術館のホームページとしては,ルーブル美術館が提供する印象派などの名画を画像で見られる日本向けのアドレス(http://www.loubre.or.jp)やスミソニアン博物館(http://www.si.edu/)が有名である.
コンピュータとアートに関連するキーワードとしてフラクタル幾何学がある.フラクタル図形は一つのパターンが再帰的に現れ,集まることにより,部分が全体と相似あるような図形である.入り組んだ海岸線や岩山,樹木の幹や枝,そして根,銀河団によって構成される宇宙の形態など,自然界に存在する複雑な形状をコンピュータを使って再現するときに応用される幾何学理論である.フラクタルの古典的な例として,2分木,コッホ曲線,マンデルブロ集合,ドラゴン曲線,C曲線などがある.

図2 2分木

図3 コッホ曲線

図4 マンデルブロ集合
未来派やダダイストとは,テクノロジー(主に工業技術)や都市生活を賛美し,それらとアートとの融合を提唱した今世紀初頭の芸術家グループである.彼らの活躍によってテクノロジーと融合したアートの可能性を誰もが認めるに至った.今日の,コンピュータテクノロジーを用いた新しい表現様式とアートの融合を,今世紀初頭の未来派やダダイストの提唱したアートの定義と重ね合わせて議論することが多い.
ゲームの種類
インタラクティブアートの遊びの要素が拡大していくと,商品としてのゲームに近いものになってくる.現在,私たちの周りに存在するゲームにも技術的要素がふんだんに盛り込まれている.いくつかの代表的なコンピュータゲームの形式について解説しておく.
●シューティングゲーム 自分が発射した弾で敵を撃ち落とすゲーム.
●アクションゲーム 自分が動かす主人公のキャラクターが,つぎつぎに登場する敵を倒しながら活躍するゲーム.
●アドベンチャーゲーム 作者が設定したストーリーを,ある程度選択しながら進んでいくタイプのゲーム.
●ロールプレイングゲーム 作者が設定した世界の中で,プレイヤーがある役割を演じながら進行するゲーム.
●シミュレーションゲーム 戦闘機のパイロットになったりどこかの市長になったり,特定の状況を模擬的に体験することができるゲーム,
●パズルゲーム 形の組合わせや言葉遊びのように,単純な概念の組合わせを楽しむゲーム.囲碁,将棋などもこれに含まれる.
次のa.〜f.の文章の口を埋める適当な語句を解答群より選べ.
a.□は米国の数学者ノバート・ウィナーが1948年に提唱した理論で,情報のフィードバック制御についての理論である.
b.□は,テクノロジー(主に工業技術)や年生活を賛美し,それらとアートとの融合を提唱した今世紀初頭の芸術家グループである.
C.□は一つのパターンが再帰的に現れ,集まることにより,部分が全体と相似あるような図形である.
d.□はインターネット上で公開されているアートの総称である.
e.□とは,操縦者が直前に下した制御命令に対する制御結果を参考にどのような制御命令を下すかを判断する制御システムである.
f.サイバネティックを駆使して作り上げた□のアート作品は,物質的実態という意味でバーチャルリアリティを応用した作品と対極にある.
〈解答群〉
ア.インターネットアート
イ.フィードバック制御
ウ.人工生命体
工.サイバネティック
オ.未来派やダダイスト
カ.フラクタル図形
知識を広げよう
かつてキース・ヘリングが「1984年現在に生きているアーティストの役割は,50年前,あるいは20年前のアーティストの役割とは違うはずだ.いつも驚くのは,多くのアーティストたちがまるでカメラなど発明されておらず,アンディ・ウォーホルは存在したことがなく,飛行機やコンピュータやビデオなど聞いたこともない,という態度で作品を作り続けていることだ」といった.
しかし,古くはルネッサンスの時代のダビンチらによる「遠近法」から,印象派のスーラらによる「点描法」,20世紀のピカソ,ブラックらによる「キュービズム」の手法は,いずれも同時代のテクノロジーまたはサイエンスの応用である.このように,時代を代表する芸術作品はつねにその時代の最先端のテクノロジーを応用し、密接な関係をもっている。