Private impression / 個人的な感想など

Private impression / 個人的な感想など



今回の旅行はレンタルのキャンピングカーを利用することが焦点でした。 私自身初めての経験だったので不安が多かったですし、 インターネットで得られるれる情報もまだ少ないようだということを踏まえまして、 ここではレンタル・キャンピングカーの利用という点に絞って記しておきたいと思います。 (もちろん、あくまでも個人的な印象にすぎないことはおことわりしておきます)

出発まで

過去に何度かオートキャンプの経験はありましたが、北海道旅行というものを考えたとき、 まだ幼い子供も連れて連日キャンプ場を移動し、そのつどテントを組んだり撤収したりすることは、 かなり大変なことのように思えました。
そんな時、(株)日本エアシステム・JAS商事(株)(以下あわせてJASという)の "キャンプロード北海道"の広告を見て、往復航空券と現地でのレンタルキャンピングカーが パックになっている商品があることを知りました。 そして今回、親子5人の往復の飛行機代と6泊7日(最長の設定が7日間)の車レンタル代で約40万円ほどという コースを選択しました。 飛行機+レンタカー+ホテル代よりは安く、自分の車(普通のワゴン)+フェリー+テント暮らしよりは高い などと一応計算のうえで、まずまずの金額ではないかと判断したのでした。 もちろん自分のキャンピングカーを購入・維持するだけの資力と能力は持ちあわせておりませんし−。
とにかく、この手を使えばあこがれのキャンピングカーに乗れる!と、あまり深く調べもしないまま、 5月頃には予約を入れてしまいました。

東京の旅行代理店で申し込みましたが、窓口の人もパンフレットに出ているだけの情報(車のクラスと日数別の料金など) しか知らず、具体的な車の使い方や、どんな装備があるのか、現地ではどんなキャンプ場を使うのかといったことなどは 、さっぱりわかりません。
後日、JASからは道内の主なオートキャンプ場の一覧が郵送されてきました。 自分でも何冊かのガイドブックを購入して読み比べ、行きたい場所などを調べ、それぞれを結ぶルートを計画します。 しかし、どうしてもそれぞれの場所の地理的関係や道路事情、要するに各ポイント間の移動所要時間というものが見当つかず、 キャンプ場を予約するにしても、果たしてその場所へ時間通りにたどりつけるのか自信が持てなかったため、 なかなか計画らしい計画をまとめることができませんでした。

そうした計算がどうも立て難かったは、今にしてみれば、道内の他のバスツアーの行程も参考にしたせいだと思います。 北海道めぐりのバスを利用するツアーはたくさんあるのですが、そのようなツアーというのは、 丸3日もあれば道内を1周してしまいかねないような、猛烈なスピード旅行のプランが示されています。
本当にそのようなスケジュールが可能なのだろうか? と疑問に思っていましたが、現地で見たバス旅行は、食事や買い物時間など を含めた行程が非常に効率化されており(逆にいえばかなり慌ただしそうにも見える)、 自分で車を運転して遊びながら周るのとは根本的に異なるものだということがよくわかりました。
(もっともついでに言えば、北海道ではバスも一般車両も猛烈な速さで運転しています。一般道で60〜70Km程度で走行していても、 次々に後続車に追いぬかれてしまい、そのスピードとテクニックに圧倒されました。 あれでは北海道が交通事故死日本一というのも肯けますが、感心している場合ではありません。)
したがって、やっぱり不慣れな土地でのドライブ旅行というものは、事前の、綿密な、ゆとりのある走行計画をたてることが 大切だったろうと反省しているのですが、出発前は仕事も忙しく、そんな余裕もありませんでした。
本当に旅を楽しめる人というのは、まず、事前の旅の夢を膨らませて、いろんな資料や時刻表を調べたり、 さまざまなプランの可能性を想像することが楽しいという人でもあるのでしょう。
ウェブをブラウンジングするだけで計画がたてられたらいいなぁ(そしてそれ以外の情報収集は億劫だなぁ) などと思ってしまう私などは、その意味では最初から旅人失格です。

今回の旅行でキャンピングカーをレンタルしたのは、(株)北海道RVセンターという会社です。
一応事前に同センターに電話をかけて、幾つかのことを教えてもらったのですが、 「JASさんのパックの場合は寝具付(敷布団・毛布・枕)となり、寝袋持参の必要はない」 「小さな鍋やポットも付いていて、ガスコンロで簡単な調理はできるが、バーベキューセットは積んでいないので利用者が持ち込んでほしい」 「それらの荷物は事前に宅配便で同センター気付けで送っておけばよい」 「キャンプ場は事前に予約しておくにこしたことはないが、北海道は広く、キャンプ場もいっぱいあるので、 予約なしに入場できるところが多い。 道の駅の駐車場などを利用して泊まることもできるので、あまり事前にきちっとした計画をたてておかなくても 寝る場所に困ることはないだろう」 というようなアドバイスを貰いました。
行きたい場所へ行って、夜になれば車を停めて寝られるのがキャンピングカーの良さというものではないか、 という理屈を一人で合点していた私は、結局、たいした計画も立てず、"行けば何とかなるだろう"という安直な姿勢で 臨んだのでした。(そして実際のところ、たしかに何とかなりました。)

いよいよ夏休みをとって、東京羽田から一路、千歳空港へと向かいました。
空港では(株)北海道RVセンターの方が待機していて、そこから送迎車で40分ほどの同社まで連れていってもらいました。
同社にはこの札幌市内と旭川市内の2つの営業所がありますが、JASのパックが使えるのは、 現在では羽田・大阪・名古屋と札幌の各直行の往復便のみで、札幌で借りた車を、最後はまた札幌に戻さなくてはなりません。
私としては、道東方面を中心に周るつもりでもあり、女満別か中標津空港あたりで車を借り、どこかに乗り捨てをし、 帰路の飛行機では金沢に帰省してから帰京したい−などということも希望していましたが、 そのような融通はききません。
道内の各飛行場には、どこにもメーカー系列のレンタカーの営業所があり、そうした所ならば、 もう少しいろんな選択もできた筈ですが、それらのレンタカー会社の車はせいぜいワゴン車までしか用意されていないようです。
RV車関係の雑誌などでも少し探してみたのですが、北海道内でのキャンピングカーのレンタルは、この時点では (株)北海道RVセンターしか見つけられませんでした。
(帰京後、落ち着いてインターネットで探してみると、国内外のレンタル・キャンピングカー情報というのは幾つかあるようです。 とりあえず簡単な参考リンク集をつくってみましたので、ご興味のある方はご参照ください。)
結局のところ、私は、(株)北海道RVセンターからも、「JASさんのパックを利用するのが割安ですよ」と勧められ、このパックを選んだわけですが、 数年前までは旭川空港を拠点とするコースも選べたそうですから、 もう少し発着場所にはオプションがあったらいいのになぁと思いました。

レンタルしたキャンピングカーについて

さて、札幌市清田区の(株)北海道RVセンターの営業所に着くと、申し込み時に指定した クラスではあるものの、電話で聞いていた車種とは違って、左ハンドルの逆輸入車が割り当てられていて、 ちょっと慌てました。私は左ハンドル車の運転経験がないのです。 (JASのパンフレットからは、大きなPDクラス、中くらいのPCクラス、 ワゴン車のW・Cクラスという3クラスが選べ、私が選んだのはPCクラス。 しかし車種まではこちらから指定できない。)
この車は「マイクロミニモーターホーム」という、米国トヨタのトラックをベースにしたもの。 同社のデータによれば、「定員6人/就寝4〜5人,全長6.2m 全幅2.2m 全高2.79m,V6 3000cc,ガソリンエンジン,オートマチック,左ハンドル」 となります。
もちろん普通自動車免許で運転ができますが、 見るからに「輸入キャンピングカー」という外観、かなり大きな車という印象で、 旅の期待と不安が一気に高まります。

車内には大人4〜5人までが就寝できるベッド(このパックでは寝具:掛け布団、枕、毛布付)、 蛇口が2口ついたキッチン(やはりこのパックでは小ぶりのフライパン、鍋、ポット、包丁などが付いている)、 プロパンガス使用のガスコンロ4口(ガスボンベ1本+予備1本付)、ガスレンジ、電子レンジ、 冷蔵庫(電気でもガスでも冷やすことができる)、水洗トイレ(トイレにはドアもついています)、 シャワー、テーブル付ソファー、クローゼットまで備えられていました。
こうした要件はパンフレットにも記されていますが、実際にどれも想像以上にしっかりした作りで (ただ、ソファーベッドだけは、ベッドにした後の固定方法にやや難があり、傾いていて寝難かった)、 これなら1週間といわず、一家がしばらく生活を続けることすら可能ではないかと思われ、 少々立派すぎる感もしたくらいです。シャワーなどは最後まで使わず、荷物置き場にしていました。
ほかに100V電源をとれば、屋根に搭載された電気クーラー(暖房も可)を使うこともでき、 べつにガス暖房器もついていましたが、クーラーについては走行中は車のクーラーで間に合い、 今年の北海道の猛暑では暖房の出番はありませんでした。 (普通の年だと夏でも朝晩は冷え込むので、暖房は必需品であるようですが)
これらの装備について、約30分ほどの説明をうけ、事前に同センターに宅配便で送っておいた荷物 (着替えやバーベキュー用品などダンボール5箱分にもなった!)を積み込んで、いよいよ出発です。

運転してみると、この車はたいへん馬力もあり、加速も登坂性能もほとんど普通乗用車なみのスムースさです。
アクセルを踏み込んだ時のエンジン音は少々うるさいような気もしましたが、アイドリング音は意外に静かで、 日中であればキャンプ場内でもそれほど迷惑にはならないくらいです(あまりすべきでないでしょうが..)。
最初はこわごわと運転していたのですが、次第に慣れ、 車幅感覚についていえば右ハンドルも左ハンドルもあまり関係ないようだという気になりました。 オートマチック車でもあり、結果的には車としてはこちらの方が運転しやすかったのではないかという気さえします。 というのも同クラスでは、右ハンドルの「トラッキングキャンパー」というものになる可能性もあったのですが、 こちらはマニュアルシフトだけらしいので−。 渋滞の少ない北海道とはいえ、停発進の都度のシフトチェンジを思えば、やはりオートマは優位だと思います。 (ただ装備等については比較できなかったので、どちらが良い車かは私としては何ともいえない)
ただワイパーとウィンカーの左右が逆ということには、どうも最後まで順応できず、右左折の度にワイパーをバタバタさせることになりました。 (困ったことに、帰京してから自分の車を運転すると、またしばらくワイパーとウィンカーを間違え続けた)
また車幅感覚はともかく、運転席上にオーバーハングしている寝台部分の高さの感覚がつかみにくかったこと、 バックの時には真後ろが見えず、家族に誘導してもらわなければならなかったことなど、やはり大きな車ならではの 注意点もあります。
横風に弱いということも聞かされていましたが、幸い今回の旅行期間中には、 ハンドルをとられるほどの風にはみまわれずにすみました。
むしろ、この車は普通に走行中でも直進性が弱く(後輪がダブルタイヤのせい?)、 いつもがっちりとハンドルを握っていなくてはならず、 これは私の不慣れさのせいとはいえ、いささか肩がこりました。 毎日温泉に入っていたからこそ、もったようなものです。 それだけ長時間運転しすぎということでもあったと思いますが。
いろいろ不安な気持ちも抱えて車をスタートしたものの、初日に美瑛(白金温泉)のキャンプ場に無事辿り着き、 ただ駐車するだけで即座に泊まれるというキャンピングカーの便利さをすぐに実感でき、まずは楽しい旅が始まりました。

旅について

こうして、旅のたいていの部分は、楽しく快適、安全に過ごすことができました。
ただ、北海道でのドライブが初めてで、後から考えれば無駄なルートで走ったりすることも多く、 走行距離はどんどん嵩み、ガソリンもたいへんな勢いで消費してしまい、 その割には(あるいはそれゆえに)まともな道路地図を買うのもケチして結局道に迷ったりなど、 反省点も多々あります。
北海道内のレンタカーでは次第に普及しつつあるGPS利用のカーナビゲーションは、やはり欲しかったなぁと痛感しました。 きっとたいへんな威力を発揮したのでは−という気がします。
ことにちょっとした穴場などを地元の人づてに聞いて行こうというような場合、北海道では「次の十字路」などという場所が、 10キロも先のことだったりして、道の不案内には随分弱りました。 やはりドライブ旅行の大原則は、"周到な下調べとゆとりある計画"に尽きます。
とはいえ、今回の旅行では天候にも恵まれ(というよりは異常気象によるあまりの猛暑に参ってしまったのだが)、 事故らしい事故にもあわず、渋滞などというものの存在しない道をどこまでも走りつづけることができて、 北海道の雄大な景観を堪能できた、素晴らしいドライブ旅行であったと思っています。
美瑛・富良野・釧路湿原・野付半島・知床半島・摩周湖・阿寒湖・屈斜路湖・サロマ湖・層雲峡と、 とりあえずのポイントらしきところもカバーでき、ずいぶん欲張りな周り方ができたという気もします。 観光名所もさることながら、うねうねと続く広大な丘陵地帯、その地平線に沈む夕陽の素晴らしさ、 一方で北の暮らしの厳しさを思わせる町々のたたずまいなど、心にしみ、本当に来てみてヨカッタと思いました。
それでも今回の旅が、とてもまだ十分ではないという気がするのは、 広大な北海道相手には仕方のないところで、あともう1週間は旅を続けたいところでした。
とはいえ、子連れという面でも経費の面でも、ここらあたりが限界だったかもしれませんが..。
次の機会があれば、もうこれほどは走り周らずに、ある程度ポイントを絞って、川下りや湖水浴、 自然観察やスケッチなど、滞在型・体験型の旅にしたいと思うところです。

ちなみに帰京してから落ち着いてネットサーフィンしてみると、自分のキャンピングカーで 旅をする人達の旅行記というのものは幾つかあり、とても参考になりました。 例えば「ほないこか!JBちゃんとTakeNファミリーのキャンピングカーライフ」 さんの「2nd北海道キャラバン」のご報告 などを拝見すると、 とても上手く北海道の旅の"ツボ"をおさえていて、さすが旅慣れた人は違う!と唸ってしまいました。 比べてみて私のとった行程はたしかに、あまりに慌ただしすぎ、ちょっともったいなかったかな、 という気になったりもします。次は私ももっと上手く!という感をあらためて抱きました。
もっとも知人達には、次は北米大陸だ! その次はユーラシアだ!などと、あいかわらず安直なことを吹いており、 ウェブでみつけた「アメリカ/カナダをキャンピングカーで旅行しよう」 などのサイトをブックマークに入れたりしているのですが...。
いずれにせよ、ネットワーク上には、さまざまな旅の情報が紹介されており、オートキャンプや キャンピングカーについての同好の会やフォーラムなどもたくさんあります。 (例えばFCAMP/ NIFTY-SERVE "キャンピングフォーラム"など)。
本当に良い旅をしたければ、 そういう先輩の方々に教えを請い、自分でも情報収集して、しっかり勉強してから計画を立てるべきでありましょう。 (などと自分のできなかったことを、さも...^^;)

私たちの今回の旅行の最終日はオホーツク側の湧別から一路、札幌を目指しましたが、道央自動車道の料金所まで来て、 この旅初めての"渋滞"に遭遇しました。それでも時間の余裕を持ってRVセンターの近くまでは帰りついたのですが、 近所のコンビニが混雑していたため、ここで帰路の宅配便荷物の発送に手間取ってしまいました。
町内のガソリンスタンドで給油し、予めセンターから渡されていた「満タン証明書」を貰うなどしているうちに、 約束の返却時間を40分ほど超過してしまったのはマズかったですが、 ここで慌てて事故を起こしたらモトも子もないので、慎重に運転しながらRVセンターに無事、帰着しました。
車両検査の後の精算で、時間超過については不問でしたが (時間前に電話をいれておけば−の意。無断遅刻には課徴金あり)、 走行距離の超過分として約1,000km分を追加払いしました。 この走行距離というのは、最初の900kmまでが基本料金内で、その後の超過1kmにつき50円がかかるという仕組みなのですが、 基本の2倍以上も走っているというところまでは実感がなく、少々驚き、思わぬ最後の出費ともなりました。
とにかくも、7日間で1,900kmを走破した旅であったわけです。

感想など

こうして、キャンピングカーを使った旅というのをしてみて感じたことは、 終日貪欲に走り周って観光を楽しんだ後、かなり遅い時間にキャンプ場に滑り込んでも、 テントを張ったり寝具を用意したりという手間が殆ど要らず、即バタンキューできること、 朝も子供たちがまだ寝ている格好のまま出発できることなど、この抜群の機動力が、 やはり最大の長所といえる気がします。
ちょっと手を洗いたい、小用をしたい、というような時でも、車内で済ませることができるというのもとても便利です。

反面、排水の処理などは、初日に説明をうけた時には、 「それなりの設備のあるキャンプ場であれば、処理ができるようになっている」という話しだったのですが、 実際にはカーサイトに排水装置まであるようなキャンプ場には行くことができませんでした。 そうした優良施設のあるところはさすがに予約がいっぱいでしたし、停泊料金も少々高めであるようです。
水タンクや排水タンク内の水量は、車内についたメーターでわかるようになっているのですが、 排水タンクがついに一杯になってからは排水場所をどうするか、困りはじめました。 結局、とある公園の公衆トイレの裏にまわって、汚水槽の蓋を開けて廃棄させてもらいました。 蓋をあけたとたんに小蝿が吹き出し、少々臭い思いをさせられました。 それも温泉がどこにでもある北海道ならではで、昼間から入浴してなんとかしのぎましたが。 公衆トイレに廃棄するというのもあまり褒められたこととは思えませんし、その是非も含めて、 日本では、キャンピングカーの利用環境という点では、まだまだ未整備だということを思ったり、 汚物を乾燥・固形化して処理するなどの方法はないのだろうか、などと考えたりしていました。
もっとも、これもウェブで見てみた限りでは、国産のキャンピングカーはここらへんの問題に対応して、 排水槽がカセット式に取り外せて、トイレに持っていって廃棄できるような仕組みのものが普及しているようでもあり、 詳しいことはわからないのですが、どうも今回の私どもの車のように、 車体の下からホースで直接排水するしかないというのが、日本の現状に合っていなかったということかもしれません。
電灯線にしても車にひきこむ100Vコンセントの用意されているキャンプ場にほとんど行かなかったので、 車載のクーラーも電子レンジも出番がなく、 車内灯もほぼ使わず懐中電灯とランタンで間に合わせなければいけませんでした。
とはいえ、キャンプに来てまで、クーラーや電子レンジが使えないのが不便だなどとというのはやはり間違いでしょう。

夏の北海道は自動車やバイクのほか、自転車や徒歩でめぐっているキャンパー達がたくさんいました。 そうした方々を見ると、素直に尊敬してしまい、旅とはああいうものでなくては−と思いました。 あのように自力で歩き、走るところに本当の旅の醍醐味はあるというものでしょう。
私自身、家族レジャーの欲望と、大型車で周遊することで環境破壊に荷担することへのちょっとした後ろめたさ みたいな感覚とを終始背中合わせに持ってはいました。
比較的手軽に楽しい旅ができるというのは良いようでもありますが、いっぽうで、 あまりキャンピングカーなどというものが増え過ぎては、 ほかのドライバーやキャンパーに迷惑なのかなぁと思わなくもないですが、 それはまぁ関東近辺の細い山道や狭いキャンプ場での話しであって、 すくなくとも、この広大な北海道でならば許されることという気がします。
ただ幼い子供もかかえつつ、1台のキャンピングカーの行方にまかせ、気ままに走りながら泊まり歩くという 今回のような旅も、家族の絆を深めながら思い出深く残る有意義な体験であったと思っています。
限られた休暇のあいだで、広範な行楽観光と、家族一緒の野外生活の楽しさを両立させることが可能な、 このレンタル・キャンピングカーというものの活用は、忙しい都会人にとっては、 やはりひとつの魅力ある旅のかたちではないかと思いました。