17 ノンリニア編集システムEdiusPro4の基本的設定と使用方法
ここではノンリニア編集システムEdiusPro4の基本的設定と使用方法について記述する。撮影時におけるカメラZ1-Jの設定は以下に示すとおり、DV-CAM 16:9モードによって収録された映像データをその前提とする。
撮影時におけるカメラZ1-Jの設定方法
1.「MENU」ボタンを押す
2.液晶モニター上のアイコンから「入出力設定(矢印が左右方向になっているマーク)」をセレクト
3.以下の設定にする
@録画フォーマット → 「DV」 にする
A録画モード → 「DV-CAM」にする(長時間使用の場合は「DV-SP」のモードにする)
BDVワイド切換 → 「入」にする
4.以上の設定にすることで、このカメラが、「DV-CAM 16:9」で撮影できることとなる
*DV-CAMモードで録画する場合、60分テープは40分しか記録できない。長時間の素材を必要とするステージ・イベントの記録などの場合は、Aを「DV-SP」のモードにすると60分テープに60分記録することができる。
編集機EdiusPro4の使い方
T.プロジェクトの設定
1. モニターTV、ビデオデッキ、PCの電源を入れる
*2号機の起動には異常に長い時間を要することがあるが、一応は使用できる状態にある
*ビデオデッキは、入力・出力とも必ず「DV」モードにする
*先の大沢氏による講習会から変更して、DVデッキのi-linkケーブルは、PCの背面に接続されているので、その状態で使用する
2.PCのデスクトップ上の「EDIUS4」のアイコン(緑の三角形のアイコン)をWクリックする。
→「プロファイル」の画面が開く
3-1.初めてその作品のプロジェクトを設定する場合
@新規プロジェクト「DV-CAM 16:9 NTSC」を選択する(アクティブにする)
A ウインドウ下の「変更」ボタンをアクティブにして、以下の設定にする
・出力デバイス「NHX-E1 SD NTSC」
・出力フォーマット「720×480 59.94i 16:9」
・レンダリングフォーマット「Canopus HQ AVI」
・TC PRESET「23:59:00:02」
・TC MODE「ドロップフレーム」
・オーバースキャンサイズ「3%」
・音声基準レベル「-20.0dB」
B以上を設定したら(確認したら)「OK」をクリック
→「プロファイル」の画面に戻る
Cプロファイルの「開始」をクリック
D「プロジェクトファイルの設定」の画面で自分の「作品=プロジェクト」を設定する
・プロジェクト名は個人名+番号で設定する(例=Itoh_001)
・自分の作品のためのフォルダを「D:」ドライブの中に新規に作る(1号機のみは「E:」に)
E「OK」をクリックする。
3-2.すでにその作品のプロジェクトを設定済の場合(以前からの編集作業の続きを行いたい場合)
@
「最近使ったプロジェクト」のリストの中に目的のプロジェクトがある時→クリックする
A
「〃」のリストの中に目的のプロジェクトがない時→「プロジェクトを開く」をクリック
・「D:」ドライブ(1号機のみ「E:」ドライブ)を開く→目的のプロジェクトをクリック
(「最近使ったプロジェクト」に並んだ場合は、それをクリック)
B 「ディスプレイ」にタイムライン編集の画面が開く
C ツールバーの「表示」をクリック→「レイアウト」をクリック→「標準」をクリック
(基本的に「標準」のレイアウトで使用するが、必要によってレイアウトを変更しても良い)
U.「カラーバー&クレジット」の設定と「シーケンス」の設定
1. ひとつのプロジェクト(作品)の中を複数のシーケンスごとに編集したい場合は、左ディスプレイ中段の一番左のアイコン「新規シーケンス」をクリック→「シーケンス2」が設定される
→必要に応じて、「シーケンス3」「シーケンス4」・・・と設定する
2. 右ディスプレイ上段のツールバーの左から6番目の虹模様のアイコンをクリック
3. 「カラーバー」をクリックして、「カラーバーの設定」を以下のとおり設定する
・「SMPTE ColorBar」
・「基準音 -20.0dB」
→「OK」をクリック→ビンウィンドウにカラーバーのサムネールが並ぶ
4. 同じツールバーの並びの左から4つ目「クリップの追加」を開く
5. 「ファイルを開く」から「D:」ドライブを開く
6. 「共用ファイル【移動・消去厳禁】」を開く
*この共用ファイルを「D:」ドライブのこの場所から移動したり、使ったファイルを消去したりしてはならない
7. 「Credit_flip.bmp」をクリック→ビンウィンドウに「Credit_flip.bmp」のサムネールが並ぶ
8. 上記の2.の手順で、「カラーマット」を開く
9. 「カラーマット」をクリックする
・カラーマットのパレットの色を変更することで、様々な色やグラデーションのカラーマットを設定することができる
・ここでは、パレットを全て“黒”にして黒一色のカラーマットを設ける
・「OK」ボタンで、ビンゥインドウに、「黒マット」のサムネールが並ぶ
10. タイムラインのVA1トラックの上に、「カラーバー」をドラッグ&ドロップで並べる
11. タイムライン上のカラーバーのクリップの上で、マウスの右ボタンをクリック
12. デュレーションを開く→カラーバーのデュレーションを「00:00:44:28」に設定する
13. 上記10.の手順で、「Credit_flip」をタイムラインのカラーバーの後ろに並べてデュレーションを「00:00:12:00」に設定する
14. 上記10.の手順で、「黒マット」をその後ろに並べてデュレーションを「00:00:03:00」に設定する
15. 本編スタート位置のタイムコードが、「00:00:00:00」に設定されたことを確認する
*複数のシーケンスがある場合、シーケンスごとに「Credit_flip」を設けなくてもよい(カラーバーのデュレーションを「00:00:59:28」に設定するか、そのシーケンス内の本編の長さを、1分短いものと考えてタイムコードを読み替えて使っても良い
V.キャプチャ(ビデオテープから必要な映像+音声をPCにとりこむ作業)
1. モニターTVの「入力切替」を「ビデオ1」にする
2. 記録済のDVテープをDVデッキに挿入して再生する→モニターTVに映像+音声が再生される
3. DVデッキの再生ボタンを操作して、キャプチャしたい部分の頭を出しておく
4. ツールバーの「キャプチャ」をクリックする→「入力設定」のタグが出てくる
・入力設定から「Generic
OHCI-Input」を選ぶ→「入力フォーマット」のウィンドウが開く
・「入力フォーマット」のウィンドウから「DV
59.94i」を選ぶ
5.この状態で、左側画面の操作ボタンの「再生ボタン」で、DVデッキの再生が可能となる
*これ以後、この操作ボタンで、DVデッキの再生・停止などがリモコンできる
*テープを再生しながら、キャプチャしたい部分の頭で、アイコンの「キャプチャ」ボタンをクリック
→キャプチャ作業中のウィンドウが開く(キャプチャ時間のタイムがカウントされる)
6.キャプチャを停止したいところで「STOP」ボタンをクリックする
→ビンウィンドウにキャプチャしたクリップのサムネールができる
W.タイムライン上の編集
1. モニターTVの「入力切替」を「色差ビデオ1」にする
2. カラーバー45秒+クレジット12秒+黒味3秒(または黒味15秒)、合計1分の先頭記録部分を作る
3. ビンウィンドウのクリップをタイムラインにドラッグ&ドロップして並べながら編集する
4. この編集状態の時に、モニターに映像+音声が出力されてこない場合には、以下の設定にする
@ ツールバーの「設定」をクリック
A 「プロジェクト設定」をクリック
B 「現在の設定を変更」をクリック→プロジェクト設定画面が開く
C 以下の設定にする
・出力デバイス「NHX-E1 SD NTSC」
・出力フォーマット「720×480 59.94i 16:9」
・レンダリングフォーマット「Canopus HQ
AVI」
:
(以下の項目は、3-1に同じ)
5. これ以降は、EdiusPro4の編集マニュアルにそって、タイムライン上のクリップを、トリミング・並び替え・フィルター等の作業を加えて編集していく
X.タイムライン編集の途中でキャプチャ作業を行いたい場合
*上に示してきた作業方法では、タイムライン編集を進めながら、その途中でクリップを追加していく作業も行うためには、そのつど、出力デバイスを変更し、モニターTVの入力切替を「ビデオ1」にしなくてはならない。そのほうが正確なキャプチャはできるが、面倒でもある。そこで、以下の方法で、「モニター画面では見られないが、ディスプレイの左画面で、キャプチャするテープの箇所を見ながら、キャプチャ作業を行う」ことができる。
1. ツールバーの「キャプチャ」ボタン
2. 入力設定「Generic OHCI input」
3. 入力フォーマット「DV59.94i」
4. 「OK」
*この場合、モニターTVの入力切替を「色差ビデオ1」にした状態では、モニターTVに映像と音声は出力されないが、ディスプレイの左画面には映像が示され、PCのスピーカーから音を聞くことはできるので、キャプチャ作業のうえでは、あまり問題がない。また、VTRの予備のビデオ出力から、別のモニターテレビに接続して、キャプチャ作業やテープ頭出し作業のためのモニターとして使用することもできる。作業を効率的に行いたい場合は、このような作業方法でもかまわない。
Y.編集して完成したプロジェクト(作品)をテープへ書き出す
1. モニターTVの「入力切替」を「ビデオ1」にする
2. 書き出し用のDVテープ(カセットのツメを「REC」にする=フタを閉める)
3. テープをDVデッキに挿入して、書き出し開始部分の頭出しをする
4. ツールバーの「設定」をクリック
5. 「プロジェクト設定」をクリック→「プロジェクト設定画面」が開く
6. 「現在の設定を変更」をクリックして、以下の設定にする
・出力デバイス「Generic OHCI SD NTSC」
・出力フォーマット「720×480 59.94i 16:9 48KHz 2ch」
(その他の項目は変更しない)
7. 「OK」をクリック
8. アイコンボタンの一番右にある「出力」ボタンをクリック→「テープ出力ウィザード」が開く
9. 「IEEE1394」のラジオボタンをOnにする
10. 「次へ」をクリック
11. 「確認 以下の設定で出力します よろしいですか?」として
・Destination:Generic OHCI
・ControlIEEE1394
・Mode:Direct
・Duration(作品の長さがフレーム単位で表示される)
・TC Preset:23:59:00:02
と表示される
12. 「出力」ボタンをクリック→テープに出力される(「テープ出力」画面が起動してリモートコントロールでDVデッキが作動して、プロジェクトがDVテープに録画される)→最後は自動的に停止する
13. テープを巻き戻して、再生チェックをして、DVテープにプロジェクト(完成した作品)が正しく録画されていることを確認する→作品完成
14. ファイルを閉じる(データを保存する)