▼映像表現論U
シラバス
映像表現論U (選択・2単位)
伊藤 敏朗
情報文化学科・3年・前期
講義のねらいと概要
「映像表現論T」 に続いて, 映像表現の理論と方法について学習する。 映像メディアは, 私たちが見なれている娯楽・芸術や広告, 報道のほかにも, いろいろな用途や目的をもっており, その表現法もきわめて多様であることを理解するとともに, そこに通底する映像言語の受容と発信の基礎能力の育成を目指す。 具体的な映像機器の原理と構造, それらメカニズムを表現手段として使いこなす技法などについて解説する。 そして映像コミュニケーションのスキルを備えることで, どうすれば社会に貢献したり, 自分の人生を豊かにすることができるのかなどについても考えてみることにしたい。
講義の方法
「映像表現論U演習」 における学習内容とシンクロし, 相互に補完しつつ, 映像教材や実物教材の演示を含めてレクチャーを行う。 「演習」 の進行程度にあわせて, 講義のスケジュールを変更したり, 時間割上の相互乗り入れを行うことがある。
テキスト・参考図書
テキストは使わない。 参考図書はその都度紹介する。
評価の方法
講義中の小レポート, 出席率, 学期末試験の成績などから総合的に評価する。
他科目との関連および受講上の注意
「映像表現論T」 「映像表現論U演習」 をすでに履修した者を対象とし, 「映像表現論U演習」 とセットで受講すること。
映像表現はテクニックの問題ではなく, 表現者のはばひろい知識・教養や審美眼, モラル, 他者の心への想像力などの総体としておこなわれる。 常にあらゆる分野の学問や社会の出来事に好奇心を抱き, 読書や芸術鑑賞 (美術・映画・演劇・音楽など何でも) に励んで欲しい。
講義計画/各回の講義テーマ
1 映像メディア−拡大する視覚と知覚
2 映像機器の原理と構造(1) レンズ
3 映像機器の原理と構造(2) 写真
4 映像機器の原理と構造(3) 映画
5 映像機器の原理と構造(4) テレビ, ビデオ
6 映像表現法(1)映像表現の理論, 作品制作のプロセス
7 映像表現法(2)撮影−構図の決定, レンズの特性, 露出, 照明, カメラワーク
8 映像表現法(3)特殊な撮影−マクロ撮影, 変速度撮影, 特殊視覚効果, アニメーション
9 映像表現法(4)編集−編集理論, 組写真, モンタージュ, 編集から考える撮影
10 映像表現法(5)ポストプロダクション−編集, タイトル, キャプション, 整音, 仕上げ
11 映像表現の鑑賞と評価・フィードバック
12 新しい映像表現の展開−ディジタル技術・メディア変換
13 映像メディアのパブリック・ポリシー−映像文化の育成, 映像ライブラリーの構築
14 まとめ−映像表現者としての社会貢献(1)
15 まとめ−映像表現者としての社会貢献(2)