2003年度作品  

ど忘れ万六


上映時間 18分  ジャンル ラスト・サムライ・アクション


『ど忘れ万六』

<スタッフ>
監督・編集
助監督
カメラ
音声・照明
 塩澤浩介
 増田有記
 鈴木勇人
 渡辺匡崇
<キャスト>
樋口万六
大不良
嫁、かよ
片岡
不良1
不良2
 伊藤圭祐
 増田有記
 岡崎友美
 川口日出樹
 大倉隼人
 塩澤浩介

<作品紹介>
 この企画は、藤沢周平著『たそがれ清兵衛』の中の『ど忘れ万六』という短編にインスパイアされて現代劇として創作したものである。元々は時代劇であるこの作品だが、根底にあるテーマは現代における社会問題とさほど変わりはしない。そこが藤沢周平作品の魅力であり、この『ど忘れ万六』の魅力でもある。

<あらすじ>
 定年退職後息子夫婦と同居する老人、樋口万六。ある日嫁の様子がおかしいのでわけを聞いてみると、町の不良たちに脅されていると言う。まずは事の発端である嫁の昔の恋人、片岡に不良と話し合ってもらおうとするが、不良の迫力に片岡は会わずにそそくさと逃げてしまう。結局万六が不良と戦うことになり、腰を痛めるも勝利。二度と嫁に近づかないよう説教。これにて一件落着、ところが嫁からは感謝の言葉もなく、またいつもの暇な老後の生活に戻っていく。

<監督コメント>
 非常に出演者個人の味が映像からにじみ出るような快作に仕上がりました。特に老人メークをした伊藤圭祐君は一見の価値ありです。しかし、台本制作のときから何度も行き詰まり、撮影も計画性のなさと運の悪さで思ったように進みませんでしたが、理解ある出演者およびスタッフに支えられ、何とか完成までこぎつけました。改めて映画は一人では出来ないのだなと痛感しました。そして、大衆向けの映画を作るつもりがなんだか内輪うけしかしないような作品にしてしまった後悔もあります。初監督作品だからしょうがないと言えばそれまでですが、これまでの映像制作の経験が存分には活かせなかったと反省しています。しかし、そんな中スタッフの方々が落ち込んでいる私を励ますがごとく最高の働きをしてくれたことに本当に感謝しています。もしもまた何か映画を作る機会に恵まれたなら、この『ど忘れ万六』を肥やしとして、より万人向けの作品を作りたいと思います。

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